社員インタビュー
マッキャンヘルスでの戦略プランナーの醍醐味

 

マーケティングを志すも、コミュニケーションの重要性を実感し広告の世界へ。メーカーや広告代理店、外資系や日系を渡り歩いた末、マッキャンヘルスケアにたどり着く

Q ご経歴について教えてください。

大学時代からマーケティングに興味があったので、新卒で化粧品メーカーにマーケティング担当として就職しました。日々学ぶことが多く、やりがいも感じていたのですが、あるとき、「コミュニケーションも学ばないと、マーケティングが完結しない」と考えるようになり、広告会社への転職を決意しました。

転職先は日系と外資系の合弁の広告会社。ラグジュアリーブランドを担当しました。そこは外資系のクライアントで、これまでは別の日系の広告代理店が担当だったのを、3年限定で担当することになったのです。予定通り3年の契約が終わる頃、働きぶりをクライアントに認められ、「日系の広告代理店に移って引き続き担当してほしい」とお声かけいただきました。

これには迷いましたね。元々は、「いずれは事業会社に戻り、広告業界で得た経験を活かしたい」という希望があり、ちょうど「広告業界でキャリアを全うしてもいいかもしれない」と考えを変え始めた頃でしたので。結局、一大決心をして、声かけの通り日系の広告代理店に転職しました。そこでクライアントであるラグジュアリーブランドを6年担当し、やりきった思いと世代交代した方がいいだろうという考えから、転職を決意。クリエイティブのブティックファームを5年ほど経験したのちに、ニューヨークに本社を置くヘルスケアエージェンシーのグループ企業に勤めました。マッキャンヘルスとの付き合いは、その時からですね。

その後、外資系の DMP(Data Management Platform)の企業でマーケティングアナリティクスの最新の技術を学びました。非常にやりがいのある仕事でしたが、本社の都合により海外オフィスであった日本がクローズになってしまったため、お付き合いのあった社員の方に誘われて2017年にマッキャンヘルスへ入社しました。

入社の決め手は、ヘルスケア分野において「マッキャン」がもつ圧倒的なプレゼンス。その下で様々な変革にチャレンジできることを期待して

Q ヘルスケアエージェンシー、中でもマッキャンヘルスを選んだ理由は?

医療費の増大や高齢化社会といった問題を踏まえると、これからの日本は人々の健康を維持することが難しくなっていくんじゃないかと予想できます。昨今はコロナ禍で医療体制のひっ迫が取りざたされていますが、それも予兆の一つですよね。ヘルスケア分野は、世の中の人の流れに沿ってシステムを変えたり、コミュニケーションを変えたりしていかないといけない。つまり、この市場は大きな変革が起きる可能性が非常に高まっているんです。それがヘルスケアエージェンシーにチャレンジしようと思った大きな理由です。

マッキャンヘルスを選んだ理由ですが、グローバルにおけるプレゼンスが圧倒的にすごいのです。アメリカをはじめとする北米は、製薬会社を中心としたヘルスケア分野のイノベーションの中核を形成しています。データマーケティング、社会行動学のようなスペシャルサイエンスの手法も盛んに取り入れていますし、クリエイティブの面でも先端です。日本は残念ながらそのレベルには達していませんね。

マッキャンはその中でも最先端を走っていますよね。アメリカ本社はカンヌでクリエイティブの賞を受賞(第64回「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」)しましたし、日本法人も2020年まで11年連続で「Agency of the year(主催:Campaign Asia-Pacific)」を受賞しています。手前味噌ですが、組織・メンバーが卓越しているからこその実績です。私が惹かれた理由は正にそこですね。

医薬品は人種や言葉を選びません。製薬メーカーのマーケットもワンマーケットです。ですから、世界の製薬企業各社は世界を股にかけてビジネスを行なっているわけですがね。まだまだ保護貿易的な傾向がある日本の製薬業界において、マッキャンヘルスの「先行しているアメリカを知っている」「ベストプラクティスの蓄積がある」という点は、いろいろなチャレンジができるという、仕事の上での大きなアドバンテージになっていると思います。

現在は主に処方薬のマーケティング戦略のサポートを担当。クライアントのパートナーとして大きな舵取りをすることの責任感と挑戦のしがいが仕事の魅力

Q 現在のお仕事の内容、そのやりがいについて教えてください。

業務は広範に及ぶのですが、大きなところで言うと、「製薬企業の中長期的な事業戦略」に関わることです。メインは処方薬のマーケティング戦略のサポートで、薬をどういうふうにプロモーションしていくかといった広告販促です。製薬会社以外のヘルスケア関連のテーマで、健康に絡めながらその製品やサービスのプロモーションや企画ができないか、ということもやっています。

戦略を担う立場なので、当然大きな舵取りの方向性を決めなければいけない立場でもあります。例えば、特にピッチになると戦略を起点にクリエイティブを作っていくので、我々戦略サイドが方向性を間違えてしまうと良いクリエイティブになりません。プレッシャーや責任感は相当ありますが、逆にそれがやりがいになっている点も大きいです。やはり責任感と挑戦しがいみたいなところ、仕事の幅もバラエティ豊かなところがやりがいにつながっています。

また、常に自分の中でインプットを増やしながら、時代にあったアウトプットをできるように意識して取り組むことが必要なので、自分も前に前に進んでるという感覚があって、それもやりがいじゃないかなって思います。

クライアントとの関係性も、やりがいにつながっていると思います。例えば、新薬のローンチのマーケティング戦略を、早いものだと1年半ぐらい前からクライアントと一緒に考えるケースがあります。特に後発で市場に出す場合はかなり難しいこともあり、なかなか条件が難しいこともあるので、丹念にブランドのマーケッターとすり合わせます。その中で僕らが出来ることは、お客様の持っていないほかの視点を提供することだと思うんです。クライアントのマーケッターのパートナーという立場で、相手が見えてないところを提案していくことに価値があります。「こんなところもありますよ」とか、「競合がこうやってくるんで、こうやった方がいいんじゃないですか?」というような議論を重ねながら、2人3脚で進めて、それが成功していくと非常に手ごたえもありますし、お客様からも信頼して頂けるところに大きなやりがいを感じますね。

限られた条件下、頭をフル回転して対応しなければならず、精神的にも肉体的にもタフさが求められる仕事。だからこそ産みの苦しみは大きな喜びにも

Q このお仕事の大変なところはどこでしょうか?

やっぱり精神的にも肉体的にもタフじゃないといけないことです。常に頭をフル回転させますから、やはり疲れることはありますよね。短い時間の中で集中してやらなければいけないけれど、短距離走で良いかというとそうでもなく、中距離走ぐらいのイメージですね。

社内でもクリエイティブをこう開花させてほしいという話をもらって、クリエイティブブリーフをするんですけど、彼らが納得しないとやり直しになりますし、こっちがつまらないものを出しちゃうと、クリエイティブのジャンプの幅が狭くなってしまうんです。それでスタッフに迷惑をかけてしまうこともあるので、そこは何回やってもしんどいですね。でもそれがマーケットを作っていく、産みの苦しみの部分ですかね。それが喜びでもあります。

クライアントに対しても、社内に対しても、やはり妥協できないところはあると思います。これが大変さではありますが、逆に我々の提案が認められてピッチにも勝利したり、実際にローンチしたものがすごく反響を生んだりというところが、大きなやりがいにつながって自分に戻ってくることはありますね。

ストラテジックプランナーに必要な素養は、左脳と右脳の両立。知識は後からついてくるので、その人なりの戦略やスタイルの方が重要

Q ストラテジックプランナーに求められることは?

広告代理店の仕事はクリエイティブで右脳的なスキルが問われるイメージですが、細かくロジックを積み重ねていく左脳的なスキルも重要で、両方が必要なんですね。熱意や思いだけでは通用しません。ちゃんと根拠を筋道立てて話さないといけないこともあります。では左脳的な部分だけでいいかというとそうではありません。それだけだと単に整理になってしまうので、そこから新しい発想とか相違とかそういった右脳的な感性的な部分を足して融合させなきゃいけないと思います。

ヘルスケア分野の経験の必要性についてですが、個人的にはそこだけが重要だとは思ってないんですね。マーケティングはダイバーシティでやるものだと思っています。色々な面があるべきなんですね。とはいえやはり専門性やナレッジは必要ではあるので、そこは少し大変ですが、僕も勉強しましたし、ストラテジックプランナーを目指す人にも勉強してもらわないといけないですね。でも、知識の習得は1番楽じゃないですか? むしろ発想の仕方とか、アイディアの出し方という方が訓練してもなかなか身につかないので、本人の努力や経験の積み重ね、またその人のセンスが問われる点が難しさですね。パソコンで例えると、知識などはOSの部分で、あとはそのアプリケーションになっているようなイメージですよ。

コミュニケーションは人の心理をどう変えるかということだと考えています。これについては、ヘルスケアの分野であろうと原理はあまり変わらないですね。車だろうが化粧品だろうが、自分も過去に他の分野も経験していますが、人がどういうふうに思っていて、どこを刺激すると心理が変わりそうかというのを探してくることが原理原則だと考えています。それを応用していくことだけですね。

マーケティングとコミュニケーションのフレームワークはその人なりのスタイルがあっていいですが、ヘルスケアの専門性といった部分はいくらでも知識として入れられるので、むしろその人なりのマーケティング戦略の立て方やスタイルが重要になるのだと思います。

ヘルスケアが好きな方、コミュニケーションに興味がある方、キャリアを作っていく上で、挑戦を刺激と受け取れる方に来ていただきたい

Q これから応募される方や仲間になる方に一言お願いします。

ヘルスケアが好きとか興味のある方は是非マッキャンヘルスにチャレンジして頂きたいと思います。ヘルスケア分野の中で違うことをされている方、製薬会社以外でヘルスケアに関わっていてコミュニケーションに興味がある方も大歓迎です。社風がすごくオープンで、ヒエラルキーもないので、自分が経験してきたことが活かしやすい環境だと思います。

我々がいるヘルスケアマーケットは、これからの潮流、色々変化が起きてきて、新しいチャレンジがたくさんできる世界だと思います。逆になんか安泰として、もう最後にゆっくり座りたいみたいな人には向かないでしょう。ビジネスパーソンとして1つのキャリアを作っていく上で、挑戦を刺激として受け取れる方であれば、ぜひ一緒に働きたいですね。





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